幻の豊年祭となった2020年

今年の豊年祭のムラプーリンはコロナのため中止となりました。
豊年祭は1年で1番大きな祭りで、今年の収穫に感謝し来年の豊作を祈る行事。
白保では3日間行われます。

1日目は去年の願いを解く日「ガンプトゥキ」。

2日目の「オンプーリン」も4つある御嶽それぞれで行われ、今年の感謝と来年のニンガイ(願い)をします。夜の21時からは、それぞれの御嶽で舞台芸能や巻き踊りが行われます。

そして3日目は観光客も多く見物に訪れる「ムラプーリン」。
白保村総出で「稲の一生」という踊りを踊ったり、旗頭が上がったり、ミルク様がいらしたり、綱引きをしたりと、本当に盛大なお祭りです。

しかし今年は残念ながら、ムラプーリンは中止。
オンプーリンも関係者のみで神事である「願い」だけ行われました。

私はこの豊年祭が大好きです。
昔はほとんどが農家だったから、収穫が終わったら村をあげて豊年祭の準備。
冷蔵庫なんてなく、欲しいものがすぐ手に入る時代ではなかったから、食材を集めてきてご馳走様を作ったり、お皿などを寄せ集めて準備したり、踊りの練習をしたり、豊年祭へ向けてみんなで準備して本当に忙しかったんだよと話を聞いたことがあります。
収穫が終わってきつい年貢を納めて、一年で一番嬉しい時期だったんだろうなぁと、昔の人のことを想ったり、その伝統が受け継がれ現代の私も経験していることを考えると、感慨にひたります。

現代では、1週間前から各班で集まって踊りの練習をして、毎晩練習後に少し飲みながら親睦を深めています

白保に来た当初、独身で子供もいない私はPTAや婦人会に入ることもなく、白保に溶け込んでいく機会がなかなか見つけられませんでした。そんな中、村の人と仲良くなり、話をたくさん聞くことができ、歴史や伝統を知るきっかけになったのがこの豊年祭でした。
村が一丸となって祭りに向かって準備していく姿がとても素敵で、この白保が大好きになったのが豊年祭。
そして、今の旦那と出会ったのも豊年祭( ´艸`)

私にとってはターニングポイントになった祭りです。

雨が降っても、台風が来ても中止にはならなかった豊年祭。今年のムラプーリン中止というのは歴史に残る年ですね。
今年は寂しいなぁと思っていたら、本来ムラプーリンが行われるはずの時間に、旗頭のドラの音が…

公民館役員の計らいで、せめて音だけはということで踊りの音楽が順番にながれました。

今までの豊年祭を思い出しながら、農家の嫁になって感じる本来の豊年祭の意味を噛み締めながら、音を聴いていました。

そして最後に公民館長のあいさつ。

「この村から1人もコロナ感染者をだしてはいけないという想いから、ムラプーリンを中止しました。来年は今年の分まで2倍返し3倍返しの豊年祭をやりたい!」

そうだそうだ!来年には、コロナを吹き飛ばして平和な日々を取り戻し、今年の分も盛大行えるように、今はできる事を頑張りましょう^_^
歴史に残る、幻の豊年祭となりましたね。

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