「染織工房なわた」職人の手わざ
夕方子供とふらっと白保を散歩していたら、「染織工房なわた」のきみこさんが、ちょうど作業をしていたのでちょっと見せてもらいました。
絞り染めの最後の行程、紐をほどいて柄を確認するところなのかなぁ~っと声をかけたら、「ちょっと違うけどちょうど今から解くのがあるから見る?」
わーい見せてください!!っと店内に
この藍染したひもを解く作業
染色させない場所をぐるぐるにビニールひもで縛って、その下もビニールで染み込まないようにカバーしてありました
わぁー、綺麗な藍色。
この糸は、石垣で「ブー」と言っている「苧麻」を湯がいて、割いて、糸をつむいで作っています。
(ブーから糸をつむぐまでの行程も以前教えてもらったんですが、これはまた次回ご紹介)
これ、藍の染料の木(ナンバンコマツナギ)。インド藍とかキツネノマゴとかいうらしい。
私染物はまったくの素人なので、説明も半分しかわからなかったけど…(´;ω;`)すみません。
この木から泥状にして
その染料にお酒とか、石灰とか木灰とかいろいろ入れて発酵させると出来上がり。
割愛しすぎ!雑!
染物わかる人にとっては、歯がゆいでしょうが…すみません。
話はもどして、解きの作業。
こちらの茶色の染めはクール(紅露)という染料。
クールは石垣島と西表島にしかない植物で、山の中に生えている芋だそうです。
へぇ~芋も染料になるんですね!!
「この染めた糸を、模様にして織っていくのよ。
この鳥のみたいな藍色の模様、これは、この糸の藍色の場所を少しずつずらしながら織っていくのよ」
え!びっくり。模様ってそうやって作るのか!!
おどろいた!!模様は縦糸と横糸の織り方でいくようにも作れるのかと勝手に思っていました。
作品の構図を考えてから、その位置を染めた糸を作るんです!
なんと、精密なパズルのような作り方をするんですね。
こちらの敷物小1000円、しおり500円。
構図を考え、その構図のために糸を染め、織っていく。そんな精密な作品なのに安すぎます!!
「値段の付け方わからないのよ、好きでやってるから」ってきみこさん。
プリントものや大量生産が出回っている世の中だけど、「糸を紡いで、染めて、織る」こんなに手間がかかっている手作業の素敵な作品があることをもっともっと知ってもらいたいです。この技や知識は絶やしてはいけないですよね。
八重山藍の青、クールの茶色、フクギの黄色、月桃のベージュ、島の植物からたくさんの色が作れるんですね。
そして、手作業のものは1点1点違って味がある。
染織工房なわたでは、織物体験もできますよ。
その時の話はこちら→「染織工房なわた」
パキラから徒歩5分の「染織工房なわた」さんは夕方(15時以降)OPEN。
作品作りも忙しいので、お店がお休みの時もありますのでご了承ください。